写真©佐藤 聖
小高い丘の上に漂うのは潮の香り。海の向こうと江戸・東京をむすびつける中継地――三田。そこでは多くの文人たちが集い、「先生」となって、あらゆる学問を若者に教えました。西洋と東洋、過去と未来、あこがれと幻滅……彼ら先生たちのいとなみを、いくつかのキーワードとともにのぞいてみましょう。
先生と文学
先生と詩歌
先生と批評
先生と文学
三田のパーソナリティを形作ってきたと言っても過言ではない、作家と文学作品の数々。彼らは、魅力的な作品を生み出す一方で、慶應義塾で教鞭をとる、講演をする等、若者にとっては偉大な教師でもありました。三田の気風を感じられる作品をご紹介します。
『美しい日本語 荷風 Ⅰ 季節をいとおしむ言葉』 永井 荷風 著、持田 叙子 編著、髙柳 克弘 編著 永井荷風の生誕140年、没後60年を記念して、 荷風の鮮やかな詩・散文、俳句にういういしく恋するためのアンソロジー。 【本書を立ち読みする】 |
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『美しい日本語 荷風 Ⅱ 人生に口づけする言葉』 永井 荷風 著、持田 叙子 編著、髙柳 克弘 編著 永井荷風の生誕140年、没後60年を記念して、 荷風の鮮やかな詩・散文、俳句にそっと口づけするようなアンソロジー。 【本書を立ち読みする】 |
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『美しい日本語 荷風 Ⅲ 心の自由をまもる言葉』 永井 荷風 著、持田 叙子 編著、髙柳 克弘 編著 永井荷風の生誕140年、没後60年を記念して、 荷風の鮮やかな詩・散文、俳句に読む、真に自由なことばのアンソロジー。 【本書を立ち読みする】 |
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『精選 折口信夫 Ⅰ 異郷論・祭祀論』 折口 信夫 著、岡野 弘彦 編、長谷川 政春 解題 折口信夫の最後の弟子が 後世に残す 折口信夫のエッセンス 日本人の神観念を一新させた「まれびと」発見への道程 【本書を立ち読みする】 |
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『精選 折口信夫 Ⅱ 文学発生論・物語史論』 折口 信夫 著、岡野 弘彦 編、長谷川 政春 解題 生涯のテーマであった「日本文学の発生論」の展開 【本書を立ち読みする】 |
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『精選 折口信夫 Ⅳ 芸能史論』 折口 信夫 著、岡野 弘彦 編、長谷川 政春 解題 百年前・千年前に滅びた芸能の発生展開を再構築していく折口の芸能史論 【本書を立ち読みする】 |
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『精選 折口信夫 Ⅵ アルバム』 折口 信夫 著、岡野 弘彦 編、長谷川 政春 解題 はじめての ここにしかいない折口信夫 【本書を立ち読みする】 |
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『折口信夫の晩年』 岡野 弘彦 著 昭和22年から28年9月の逝去まで、 折口信夫7年間の鮮烈な日常 【本書を立ち読みする】 |
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『折口信夫 秘恋の道』 持田 叙子 著 学問と創作を稀有なかたちで一体化させた、折口信夫。 かれの思考とことばには、燃えさかる恋情が隠されていた。 大阪の少年時代から、若き教師時代、そして晩年まで、 歓びと悲しみに彩られた人生をたどる、渾身の評伝/物語。 【本書を立ち読みする】 |
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『百鬼園 戰前・戰中日記』上 内田 百閒 著 昭和十一年一月一日から 『東京燒盡』につながる昭和十九年十月末日まで 「極めて特異な作家」百閒47歳から55歳の日常の記録。 【本書を立ち読みする】 |
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先生と詩歌
三田の詩人・歌人たちは、若い世代に何を問いかけてきたのか。ときに軽妙に、ときに厳かに、小さな言葉に込められた想いがあります。現在まで連綿と続く、三田の詩心・歌心の凛とした流れ――。その景色を少しでも感じていただけたら、嬉しく思います。
『精選 折口信夫 Ⅲ 短歌史論・迢空短歌編』 折口 信夫 著、岡野 弘彦 編、長谷川 政春 解題 折口信夫の最後の弟子が後世に残す 折口信夫のエッセンス いのちの言葉のしらべを追究した短歌の本質論と 迢空短歌にみる心の秘奥 【本書を立ち読みする】 |
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『精選 折口信夫 Ⅴ 随想ほか・迢空詩編』 折口 信夫 著、岡野 弘彦 編、長谷川 政春 解題 折口の学問は ひと、風土、まなびから どのように血肉化していったのか 【本書を立ち読みする】 |
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西脇順三郎コレクション 『詩集1 ambarvalia/旅人かへらず/近代の寓話』 西脇 順三郎 著、新倉 俊一 編 第I巻は初期の3詩集を収録。モダニストの神髄がここに。 【本書を立ち読みする】 |
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西脇順三郎コレクション 『詩集2 第三の神話/失われた時/豊饒の女神/えてるにたす/宝石の眠り』 西脇 順三郎 著、新倉 俊一 編 エズラ・パウンドに発見され、ノーベル文学賞候補にもなった後期の代表的詩集を網羅。 【本書を立ち読みする】 |
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井筒俊彦全集 第一巻 『アラビア哲学 一九三五年 ― 一九四八年』 井筒 俊彦 著、木下 雄介 解題・索引 井筒哲学“萌芽”の時代の著作。第一巻。 【本書を立ち読みする】 |
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『詩学講義 無限のエコー』 吉増 剛造 著 詩人・吉増剛造が慶應義塾大学で教鞭をとった――。 その唯一無二の「詩学講義」がいまここであざやかによみがえる。 【本書を立ち読みする】 |
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『GOZOノート 1 コジキの思想』 吉増 剛造 著 言語のアヴァンギャルドをひた走る吉増剛造 自選エッセイ・コレクション第1巻 〈詩論〉 【本書を立ち読みする】 |
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『GOZOノート 2 航海日誌』 吉増 剛造 著 言語のアヴァンギャルドをひた走る吉増剛造 自選エッセイ・コレクション第2巻 〈旅〉 【本書を立ち読みする】 |
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『GOZOノート 3 (わたしは映画だ)』 吉増 剛造 著 言語のアヴァンギャルドをひた走る吉増剛造 自選エッセイ・コレクション第3巻 〈イメージ〉 【本書を立ち読みする】 |
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先生と批評
三田を彩った舌鋒鋭い批評家たち。深い思索を経て、多くの言葉が生まれました。作品があるから批評があり、批評があるから作品は拡がっていく――。次の時代を見据えて紡がれた書物群。鋭利さと温かさが同居する批評の世界に、ぜひ触れてみてください。
『荷風へ、ようこそ』 持田 叙子 著 快適な住居、美しい庭、手作りの原稿用紙、 気ままな散歩、温かい紅茶――。荷風作品における女性性や女性的な視点に注目し、 新たな荷風像とその文学世界を紡ぎ出す。 【本書を立ち読みする】 |
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『荷風と市川』 秋山 征夫 著 空襲で麻布「偏奇館」を失い、放心状態となったいた荷風。戦後市川に安住の地を見出した13年余の荷風の生活を、一時期荷風の大家であったフランス文学者・小西茂也の「荷風先生言行録 メモ帖」(新発見)とともに多角的に検証して荷風の内奥に迫る注目の評伝。 【本書を立ち読みする】 |
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『遠藤周作』 加藤 宗哉 著 30年間師弟として親しく交わった著者が書き下ろした遠藤周作の初の本格的評伝。 誕生から死の瞬間まで――。未公開新資料を交えて、丹念に描かれる遠藤周作の世界。 【本書を立ち読みする】 |
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『吉行淳之介―― 抽象の閃き』 加藤 宗哉 著 昭和のダンディズム、 なまなましい生理の結晶と 澄みわたる文体の魅力 【本書を立ち読みする】 |
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『久保田万太郎――その戯曲、俳句、小説』 中村 哮夫 著 万太郎作品の “神髄” に迫る。 【本書を立ち読みする】 |
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『どれがほんと?――万太郎俳句の虚と実』 髙柳 克弘 著 虚実のはざまにたゆたう普遍的な詩情。 その危うさの根源はなにか? 【本書を立ち読みする】 |
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西脇順三郎コレクション 『評論集1 超現実主義詩論/シュルレアリスム文学論/輪のある世界/純粋な鶯』 西脇 順三郎 著、新倉 俊一 編 革新的な詩人とは、つねに詩論家でなければならない――。 【本書を立ち読みする】 |
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井筒俊彦全集 第三巻『ロシア的人間 一九五一年 ― 一九五三年』 井筒 俊彦 著、木下 雄介 解題・索引 井筒の若きパトス溢れるロシア文学論。 【本書を立ち読みする】 |
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井筒俊彦全集 第六巻『意識と本質 一九八〇年 ― 一九八一年』 井筒 俊彦 著、木下 雄介 解題・索引 井筒俊彦の最高傑作、いよいよ登場! 【本書を立ち読みする】 |
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『井筒俊彦の学問遍路――同行二人半』 井筒 豊子 著、澤井 義次 解説 昭和34(1959)年、ロックフェラー基金で海外研究生活をはじめた井筒俊彦。 それ以降20年に及ぶ海外渡航生活のなかでの研究者との出会い、マギル大学、エラノス学会、イラン王立哲学アカデミー等での研究と生活を豊子夫人が語る。 【本書を立ち読みする】 |
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『井筒俊彦――叡知の哲学』 若松 英輔 著 少年期の禅的修道を原点に、「東洋哲学」に新たな地平を拓いた井筒俊彦の境涯と思想潮流を、同時代人と交差させ、鮮烈な筆致で描き出す清新な一冊。 【本書を立ち読みする】 |
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『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』 若松 英輔 著 哲学者は詩人たり得るか? 【本書を立ち読みする】 |
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