『「難民」をどう捉えるか――難民・強制移動研究の理論と方法』

小泉 康一 編著

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▼人類は常に〈移動〉を強いられてきた
現在、<国境>で互いを隔てる国民国家システムは、グローバル化によって加速する<人の移動>に対処できず、国際機関による「恒久的解決」も妥当性を失っている。
私たちの知性と行動力は、客観性と真正性、そして倫理性を保持しつつ、変容する<避難>の姿と向き合えるだろうか。
世界は今、国家、国境、移住、ネットワークについて、新しい思考法を獲得するよう迫られている。

▼合意と協力を支える知的プラットフォームをめざして
本書は、難民・強制移動をめぐって現代社会で急速に高まる知的要請に応え、その研究領域、主要論点、分析視角・方法を学際的・国際的な視野から整理、基本文献から最新の研究事例までを包括的に紹介する。
そして、研究者・学生、政策担当者、自治体職員、NPO/NGO関係者、国際機関職員、メディア関係者など、各分野の人々が協働するための知的共通基盤を提供することをめざしている。